富士を撮る

天気が良いので早起きして富士山の写真を撮りに出かけます。
ところが、途中で眠くなりチョット休憩のつもりが気が付けばもう8時。
結局「赤富士」はあきらめて普通の写真になってしまいました。


いかにも「富士山でござい」というこの写真は、マウントビューホテルへの登り口からの撮影です。
山中湖畔の別荘の先に北富士演習場があり、その先に恥ずかしいほどに形の整いすぎた富士が横たわります。


山中湖は、いま薄氷が張っています。
わかさぎ釣りの船が「バリバリ」と氷を割って走りますが、そのうるさいことといったら・・・・
おまけに、釣り舟屋さんの前の駐車場に車を停めようものなら、すぐにおばさんが出てきて「釣りをしないなら向こうの駐車場に移動してください!」と怒られます。(ここは釣り船屋さんの駐車場だっけ?)


忍野からの富士山はもう誰でも知っています。
昔は今ほど整備されてなく、造りものっぽい感じもなかったのですが・・・
忍野八海にいくときは、間違っても近くの「無料駐車場」の看板のあるところは使いません。
必ず「お土産を買ってもらうのが条件です。」と言われて、結局近くの村営駐車場まで移動するはめに。

忍野の富士は、富士だけでは絵になりません。
かといって、忍野でなければならないかというと、そんなことはなく、ただ見慣れた風景を トレースすることによる安心感が忍野でのシャッターを押させてしまいます。

上半分は、それだけで見慣れた構図になっています。
下半分は、氷紋の写真として通用するかもしれません。
では、ふたつ合わせたこの写真は・・・


「西湖は絵にならないなー」と、邪魔だからどいてくれと私にいった初老のカメラマンがつぶやいた。
確かに、おとなしすぎますよね。
いっそ私が西湖をバックにあなたの記念写真を写してあげましょうか。
遥か向こうには涅槃の里もあることだし・・・


河口湖の氷は、山中湖よりももっと薄くて繊細です。
逆光で富士の雪を見ると鏡のように光り輝いています。
飛行機から見ると海面の波を感じ取りますが、シャトルから見た太平洋は鏡のように太陽を写しています。

御坂トンネルは閉鎖しています。当然峠の茶店もお休みです。
月見草がよく似合う富士を、最近の銭湯でも見られるのでしょうか・・・


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